2024年10月26日~11月3日にアイルランドにて開催された、4-walll ハンドボールの世界大会に参加した吉田謙子選手からレポートが届きました。
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ウォールハンドボールの伝統国、アイルランドでの世界大会。
ハンドボールを愛する人たちが世界中から集まり、大会は大盛況でした。”ハンドボールが大好き!”という強力な繋がりが、初対面の人たちを結び付け、気づけばあっという間に友達になる…そんな魔法のような時間を体験してきました。
目次
1.日本メンバーとその結果
2.会場の様子
3.嬉しかったこと
4.最後に
1.日本メンバーとその結果
日本から4名のプレーヤーが参加しました。出場クラスは次のとおりです。
・瀧 潤一郎 Men’s +70 (Singles)
・桜井 豊 Men’s +55 B (Singles)、Men’s +40 B (Doubles)
・北原 大輔 Men’s +40 B (Singles,Doubles)
・吉田 謙子 Ladie’s C (Singles,Doubles)
そして、3種目のメダルを獲得しました!とても嬉しい結果となりました!
おめでとうございます!!
2位 : Men’s +55 B (Singles) 桜井 豊
3位 : Men’s +40 B (Singles) 北原 大輔
3位 : Men’s +40 B (Doubles) 桜井 豊、北原 大輔
2.会場の様子
世界中から計1,675人のエントリーがあり、約1,800試合が設定されました。
大会期間は9日間。これらのスケジュールを進めるために、アイルランド東部に20の会場が用意されました。
ダブリンのメインコートだけでなく、各地域のクラブコートでも試合が設定され、どの会場も”歓迎”の雰囲気で包まれていました。
プレーヤーや応援の家族、かつてプレーしたことがある人、観戦を楽しむ人、ボランティアとして協力してくれる人、すべての人から”ハンドボールを愛している”という熱気が伝わってきました。熱のある拍手や、観戦中のリアクションの大きさが、各会場を盛り上げていました。
会場内には軽食コーナーが設置されていて、「あたたかい飲み物を飲んでね」とボランティアスタッフからのサポートがありました。会場は暖房がついていても少し寒く感じましたし、小さなクラブコートの周辺にはコンビニや飲食店がいっさい無いこともあり、こういったサポートはとても有難かったです。
ダブリンのメインコート Croke Park
サンドウィッチやクッキーなどが提供されていた
3.嬉しかったこと
【あたたかい交流】
期間中、あたたかく前向きな励ましの言葉をたくさんかけてもらいました。私の試合を見た人が、よかった点を具体的に話してくれることもありました。肯定的な気持ちをもつことができ、少し自信に繋がるような言葉だったので嬉しかったです。
また、まっすぐに目を見て、手を握り、「これからも続けるんだよ!」「3年後はもっとうまくなるよ!」と応援してくれる人が多いことに、とても胸が熱くなりました。(3年後は次回の世界大会が開催されます)
驚いたのは、Openクラスやベテランの選手までもが、そういったあたたかい言葉をかけてくれることです。レベルや立場を越えたスポーツマンシップが素晴らしかったです。相手を認め、尊重する心で接してくれていることに感激しました。
さらに、コートの外では笑顔で交流できたことも気持ちがよかったです。試合後、対戦相手とその家族に街で偶然会ったときは「また会えて嬉しい!」と笑顔で試合をねぎらってくれる姿が印象的でした。
Joe McCann選手(Mens Open Doubles優勝)も激励の言葉をくれた
【手を差し伸べてくれた友人たち】
会場が各地に分かれていたため、日本メンバーが同日同時間帯に別の会場で試合をする、という状況が何度かありました。レンタカー1台では移動が難しい日もありました。そんなときは、他の国のプレーヤーが日本メンバーの送迎や応援を手伝ってくれました。
過去に来日経験がある古くからの友人、SNSのやり取りで認識していた友人、たまたま会場で知り合った友人。私たちのことを気にかけてくれて、何度も手を差し伸べてくれました。
4.最後に
私がハンドボールを知り、練習を始めたのは34歳のときでした。大きな舞台にチャレンジできる可能性があること、始める年齢に関係なくその機会があることも、このスポーツの魅力の一つだと感じています。
今回知り合った友人は「相手に勝つことが重要じゃない。昔の自分よりうまくなってること、前よりよくなっていることが大切」と話していました。
その友人は私と同じ年で40歳、3人の子どもがいます。子どもの頃にハンドボールをしていましたが、その後やめてしまい、最近また再開したそうです。友人も私も、いまハンドボールが楽しくて、そしてチャレンジできる場所があることに喜びを感じています。
この喜びを忘れずにハンドボールを続けていきます。
Any wall, any ball, anywhere, and with anybody!
日本のプレーヤーが1人でも増えるように、ハンドボールの楽しさも広げていきたいです。
Keep playing, keep enjoying handball in Japan!